色褪せないのか、時が止まっているのか 風光る(3巻)
初めて読んだのが高校生のときで。
あれから20年くらい経ってるのに、全然古臭くない。もちろん、時代設定が幕末でそもそも古い時代を描いているから、小物(携帯電話)やファッション、言葉等で漫画が描かれた時代と現在の差を感じることがないというのもあるけれど。
キャラクターの性格とか、会話のテンポとかから時代をあまり感じない。これって、私の成長が高校生で止まってるからなのかもしれないけど。なんか、もっと作者の方のセンスとかなんじゃないかとも思う。
つまり何が言いたいかと言うと、今読んでも面白い。
セイちゃん(主人公:富永セイ)の弾けたキャラクターは、ヒロインらしく爽やかで一途で大好きだけれど。
沖田総司の野暮天なのに鋭いところとか、めちゃめちゃ優しいのに、土方さん(土方歳三)と近藤さん(近藤勇)の為なら大好きな人をも殺してしまうところとか。こんな!こんなキャラ他にいまして?
いや、おらんだろ。
強くて美しくて、冷たくて実は優しいみたいなのは、あちらにもこちらにも。まあ、そういうのも大好きですけども。
でも、『風光る』の沖田総司みたいなキャラは稀有だと思うんです。
その総司さんのね、魅力がジワジワ滲み出てくるのがこの3巻辺りからではないかと。誰と絡ませても魅力的な沖田総司を是非堪能していただきたい。